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浦島太郎には意外な続きがあった
前略
むかし むかし 浦島は
助けた亀に はめられて〜♪
の館長です。
誰かを助ける、という善行をしたとしても、必ずしも報われるわけではないばかりか、かえってひどい目に遭うこともあるのだという教訓を我々に与えてくれる昔話、それが「浦島太郎」――。
「開けてはならない」という約束を破った罪に対して、あっという間に老人にしてしまうという罰は重すぎます。
罪と罰のバランスがとれていない――すなわち、「罪刑均衡の原則」に反するとして、当時の司法界に一石を投じたのは記憶に新しいところです。
そんな「浦島太郎」ですが、そのお話にはとんでもない続きがあった! と、また話題になっていました。(数年前にも話題に)
数年前に話題になったのは、あの「トリビアの泉」に取り上げられたためで、僕も「確かこの話題、トリビアで見たような……」と思って、探してみたら、下記に詳しくありました。
「浦島太郎」といえば、亀を助けたお礼に竜宮城に招待され、乙姫から手厚いもてなしを受けるが、帰るときにもらった開けてはいけないと言われた玉手箱を開けてしまい、老人になってしまうという昔話であるが…
トリビアでの説明によると鶴になったあとが違っていて……
たいがいにしろ。
なんかいろいろとひどい!(笑)
Wikipediaも見てみた。
亀が女に化け、浦島太郎はその女と結婚する。『日本書紀』による話
浦嶋は舟に乗って釣りに出たが、捕らえたのは大亀だった。するとこの大亀はたちまち女人に化け、浦嶋は女人亀に感じるところあってこれを妻としてしまう。そして二人は海中に入って蓬莱山へ赴き、各地を遍歴して仙人たちに会ってまわった。
たいがいにしろ。
浦島太郎、死んだ。万葉集巻九による話
水の江の浦島の子が7日ほど鯛や鰹を釣り帰って来ると、海と陸の境で海神(わたつみ)の娘(亀姫)と出会った。二人は語らいて結婚し、常世にある海神の宮で暮らすこととなった。3年ほど暮らし、父母にこの事を知らせたいと、海神の娘に言ったところ「これを開くな」と篋(くしげ・玉手箱のこと。もともとは化粧道具を入れるためのもの)を渡され、水江に帰ってきた。海神の宮で過ごした3年の間に家や里は無くなり、見る影もなくなっていた。箱を開ければ元の家などが戻ると思い開けたところ常世との間に白い雲がわき起こり、浦島の子は白髪の老人の様になり、ついには息絶えてしまった。
たいがいにしろ。
やはり鶴になった。乙姫は亀になった。そんで結婚した。『御伽草子』による話
丹後の国に浦島という者がおり、その息子で、浦島太郎という、年の頃24、5の男がいた。太郎は漁師をして両親を養っていたが、ある日、釣りに出かけたところ、亀がかかったが、「亀は万年と言うのにここで殺してしまうのはかわいそうだ。恩を忘れるなよ」と逃がしてやった。数日後、一人の女人が舟で浜に漕ぎ寄せて自分はやんごとなき方の使いとして太郎を迎えに来た。姫が亀を逃がしてくれた礼をしたい旨を伝え、太郎はその女人と舟に乗り大きな宮殿に迎えられる。ここで姫と三年暮らし、太郎は残してきた両親が心配になり帰りたいと申し出た。姫は自分は実は太郎に助けられた亀であったことを明かし、玉手箱を手渡した。太郎は元住んでいた浜にたどり着くが、村は消え果てていた。ある一軒家に住んでいた老人に浦島太郎の事を尋ねると、浦島太郎は七百年も昔の人で、近くにある古い塚が太郎の両親の墓だと教えられた。太郎が姫と三年暮らしていた間に、地上では七百年もの年月が経っていたのであった。絶望した太郎が玉手箱を開けると、三筋の煙が立ち昇り、太郎はたちまち老人になった。その後、太郎は鶴になり蓬莱山へ向かって飛び去った。同時に乙姫も亀になって蓬莱山へ向かい、太郎と乙姫は再び巡り会って夫婦の神になったという。
たいがいにしろ。
「官能的性生活」……そこが見たいんじゃないか!近代における改変
竜宮城に行ってからの浦島太郎の行状は、子供に話すにはふさわしくない内容(注)が含まれているので、童話においてはこの部分は改変(もしくは省略)されている。これは、明治時代に国定教科書向きに書き換えられたためである。(注) 乙姫との官能的な性生活の描写などが含まれる。
たいがいにしろ。
いずれにしても荒唐無稽っぷりが素晴らしい。
何のために、何を教訓とせんと、この話ができあがったのか、調べれば調べるほど分からなくなった。
今後、なるべく浜辺はうろつかないことにしよう。
もし、亀がいじめられていたら……見て見ぬふりはできぬ。できるだけ助けたい。
だが、お礼とか言い出したら、固辞しよう。
固辞したらその場で老人にされたりしてな。
―― へのコメント。