ここは2020年までの倉庫とします。
新しいブログは下記です。どうかひとつよろしくお願いします。
『がらくたチップス』
https://garakuta-chips.com
(変なこと書いてるブログ)
『がらくたクリップ』
http://garakuta-clip.com
(変な画像が中心のブログ)
一生一度は来てくれや♪(古いな)
ついでに画像ネタブログ「がらくたクリップ」も見てくださると僕と妻が喜びますよ。妻いないけど
葛西臨海水族園のクロマグロ群泳展示再開を素直に喜べない
前略
100匹の群泳も1匹から。
の館長です。
葛西臨海水族園でクロマグロが大量死したことは過去に何度か書きました。
その後、とうとう1匹にまで減ってしまっていました。
■ 葛西臨海水族園のクロマグロ、残り1匹に - ITmedia ニュース
東京都立葛西臨海水族園は3月24日、同日朝に大型水槽のクロマグロ1匹が死んだことを確認し、クロマグロは残り1匹になったことを明らかにした。 ...
それからというもの、葛西臨海水族園では飼育環境の見直し等の努力を重ねたのでしょう。
ついに先日6月22日、新たに77匹のクロマグロを導入し、一般公開するに至りました。
■ (cache) マグロの一般向け展示再開へ 葛西臨海水族園 NHKニュース
東京の葛西臨海水族園で飼育されているクロマグロなどが大量に死んだ問題で、水族園は段階的に種類の近い魚を水槽に入れて観察を続けた結果、異常が見られなかったことから21日夜、新たなマグロおよそ80匹を入れて飼育を再開し、22日から一般向けに展示することにしています。■ 群泳復活「やっとこの日が」 葛西臨海水族園、マグロ80匹投入 東京 - 産経ニュース
約80匹のクロマグロが大型水槽に投入され、22日に公開された葛西臨海水族園(江戸川区)。投入されたのは体の小さな1歳魚だが、1、2年後には大型のクロマグロによる迫力ある群泳を見ることができるようになるという。同園の目玉展示の復活を待ちわびた来園者たちは、「やっとこの日が来た」と喜んだ。
ここからは、僕の猛烈な私感であり、偏見も入るかと思いますので、怒りっぽい方は読まずにスルーするか、もしくは読んでも怒りながら笑っていてほしいのですが、僕はどうもこのクロマグロの展示再開には違和感を覚え、素直に喜べないのです。
来園者のコメントにまで噛みついて申し訳ないのですが、「やっとこの日が来た」の「この日」って何?
「新しくクロマグロが導入される日」ってことでしょうけど、それでいいの?
僕らが待つべきは、
1.大量死の原因が特定され、
2.その対策がしっかりとなされ、
3.晴れてまた新たにクロマグロを導入する
――そういう日です。
そういう日が来て初めて「やっとこの日が来た」と言えるんじゃないでしょうか。
まだ今のところまったく全然「この日」は来ていません。
大量死から今までの水族園側の「クロマグロ展示再開への段階的取り組み」を記すと……。
【第1段階】
■2015年 3月30日:アカシュモクザメ2匹を同水槽に導入
■2015年 4月 1日:タカサゴ類約500匹を同水槽に導入
-------------
【第2段階】
■2015年 5月15日:ハガツオ(スズキ目サバ科)21匹を導入
■2015年 5月22日:スマ(スズキ目サバ科)29匹を導入
-------------
【第3段階】
■2015年 6月22日:クロマグロ77匹を導入(今回)
まず最初のアカシュモクザメ導入のときに思ったんですが、「アカシュモクザメなら死んでもいいのか」ってこと。
クロマグロの群泳を見るためだったら、多少の犠牲はやむを得ない、という言い分もあるっちゃあるでしょうけど、釈然とはしませんでした。
幸い、アカシュモクザメとタカサゴ類の飼育経過は良好だったそうで、次はハガツオとスマの導入です。
アカシュモクザメたちが死ななかったとはいえ、依然として死因は不明のまま、クロマグロにより近い種類ということで導入されたハガツオとスマもいい迷惑です。
その結果……。
現在までにハガツオ4匹、スマ17匹が死亡しています。
(参照:クロマグロ等の展示について──クロマグロの導入 | 東京ズーネット)
表ではスマ13匹ですが6月現在17匹死亡。
死んでんじゃん!
スマに至っては半数以上が死んでんじゃん!
水族園側ではこの死は搬入後初期の減耗(輸送のダメージや新しい環境に慣れるまでの衝突による死亡)の範囲内としていますが、それにしたって半数以上というのは死なせすぎだと、僕は思う。
そこまで犠牲を払ってもいまだ大量死の原因は分からず、そして分からないまま、今回のクロマグロ再導入です。
何をそんなに焦っているんですの?
で、あげく、また死んじゃった。
■ (cache) 「葛西臨海水族園、新たに投入されたクロマグロ1匹死ぬ」 News i - TBSの動画ニュースサイト
22日、クロマグロの群泳展示を再開したばかりの東京の葛西臨海水族園で、21日、新たに投入されたクロマグロ77匹のうち1匹が死んでいるのが、23日朝、見つかりました。
そしてさらに1匹、死んじゃった。
しかも今後まだ死ぬ可能性もあるとか……。
僕はクロマグロの「群泳」を見たことはありません。
見ればおそらく感激するでしょう。
そのあと、見てない人に自慢しまくるでしょう。鼻持ちならないヤツです。
でも、あんまりクロマグロたちの犠牲が続くようなら、見れなくなってもしょうがないとあきらめます。
というか、ここまでの犠牲を払ってまで「群泳」にこだわるのはなぜなんでしょう?
客が見たがるから?
客が見たがる魚や生態を見せるというのももちろん水族館の大事な“使命”でしょう。
でも、ほかにも“使命”はあると思うのです。特に子供たちに対する“使命”。
それは、魚1匹1匹の命の大切さもちゃんと教えること――だと僕は思っています。
「群泳」だって“1匹”の集まり。
なのに、1匹1匹のことより「群泳」にばかり目が向いているような印象を、僕は、受けるのです。
(※死んだ個体は園内で解剖された後、機械にかけられて肥料となり、同園周辺の植え込みなどに使用されているそうですので、その「死」についてはまったく無駄になるものではないのですが、「生」はかなり犠牲になっているのではないかと……)
いえ、別に僕は魚に対して特別な思い入れがあるわけではないですし、第2の「さかなクン」を目指してるわけでもないので(家では「さかな(キレイに食べる)クン」とは言われますが)、まったくの門外漢のくせに文句ばっかりつけてるように見えるかと思います。実際つけてます、すみません。
でも、現場で懸命に努力する一人ひとりのスタッフ・飼育員さんたちのことにまで文句をつけるつもりなんてまったくありません。
そういった方々に対してはいつも敬意を持っています。
ただただ、「群泳」にばかりこだわっている(ように見える)水族園の方針というか姿勢というか、そういったものが理解できないで困惑しているだけなのです。
僕の勝手な気持ちとしては、大量死の原因が判明するまでは、大量死の災禍からたった1匹残ったクロマグロ、別名「ど根性マグロ」を慈しみ育ててほしい。
「ど根性マグロ」には確かに「群泳」のような派手さは無い。
しかし「ど根性マグロ」を通して僕らは、未来や希望の大切さ、生き抜くことの尊さ、崇高な孤独さ、などなど、実に多くのことを学べるはずなんだ! はずなんだよ!
それに、奇しくもこの7月から始まるのが、実写版「ど根性ガエル」。
“ど根性”ブームの予感がしますよ! するよね? するさ!
この好機を活かして、ぜひとも「ど根性マグロ」をスターダムに!
そうすれば、当面は「群泳」が無くても客の目をごまかせます。ごまかすのかよっ!
ひとつ、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
「ラスト クロマグロ」として映画化も視野に入れて客の目をごまかそう! ごまかすのかよっ!
―― へのコメント。