がらくたクリップ
2017年02月17日(金曜日)

ごはん粒の思い出をいまだに引きずっています

前略

僕らは単に「エサ」を食ってるわけじゃないんだもんねぇ……。

の館長です。

ごはんを食べるの図&とりまくごはん粒たち

年のせいでしょうか? 昔のことばかり思い出すこの頃なのです。さっき食べた食事のことは忘れるのに……。

ちょっと昔話をします。 ついでにちょっと尿もれもします。


むかしむかし、親しかった先輩の紹介で、ある方の仕事のお手伝いを1日だけすることになりました。

その方をPさんとします。

Pさんは、一人で商売をやってる方で、当時ですでに60歳くらいだったと思います。

いつもは先輩がPさんのお手伝いをしているのですが、その日はどうしても都合がつかないということで、僕に白羽の矢が立ったのです。

Pさんのお手伝いならぜひやりたい! という者も多かったのですが、その頃は僕はわりとその先輩に気に入られていたので、僕がやることになったのでした。

「僕なんかに務まりますかねぇ……」なんて謙遜するフリで、内心ガッツポーズだったのを憶えています。 イヤなヤツです。


さて、当日のこと。

仕事に取りかかる前に腹ごしらえを、ということで、二人で食堂に入りました。

「何でも注文していいよ」

と言われましたが、そこはそれ、Pさんと同じものにしておくに決まってます。

料理がくるまでの間、お互いに簡単な自己紹介のような話をしました。

Pさんのことは、僕は先輩に日ごろから聞かされていたので、ある程度は分かっていましたし、その仕事っぷりは本当に尊敬に値するものでした。

その仕事のことを少しでも書くと、わりとすぐにPさんのことが特定できてしまうのでどうしても書けませんが、その仕事での偉業が認められ、受賞経験もあるような、そんな特異な部類の仕事です。

僕も当時はその分野に近い仕事をしたいと思っていましたから、Pさんは雲の上の人であり、そのお手伝いができるということに、猛烈なありがたみと強烈なプレッシャーを感じていました。


そうこうしているうちに、注文した料理が運ばれてきました。

「いただきます」

食べながらPさんが話を続けます。

その道ひとすじにやってきたが、当然、苦労もたくさんあったこと。

ご多分にもれず、食べるのにも苦労したこと。

それだけに、今こうして食べたいものがとりあえず何でも食べられることが、いかに幸せでありがたいか、ということ。

食べ物自体にも感謝し、決して無駄にはしないこと。

Pさんは僕に切々とお話してくれました。

僕は食べている料理をよりいっそう大事に噛みしめ、きれいに残さず平らげました。


「ごちそうさん。 じゃあ行こうか」

そう言って立ち上がるPさんのごはん茶碗をふと見ると、


まさにこうだったのです。

ごはん茶碗

僕は腰が砕けるかと思いました。

いや、少し砕けた音がしました。

先ほどまで聞いていたPさんの苦労話と、いま目の前にある事実を、自分の中でどう折り合いをつけたらいいのか、軽くパニックを起こしていたと思います。

そのあとのお手伝い自体は大成功に終わり、心底ホッとしましたし、達成感で満たされ、僕もPさんも笑顔のうちに別れました。

でも、どうしても、あのごはん茶碗のことは今に至るまで僕の中でくすぶり続けています。

もちろん、そのことでPさんの仕事に対する僕の尊敬の念が揺らぐことはありません。

まさに「それとこれとは別」だと思いますから。


ただ、ほんと、願わくば、ごはん粒はキレイにしてほしかった。

僕のまったく勝手な希望として、そうしてほしかった。

それは、 “仕事の師” としてではなく、 “人生の先達” として……。

こんな昔話を思い出したのは、他でもない、先日からこのツイートが話題になっているからです。

ツイート


「こんな残し方をするのは、育ちが悪い」という意見も多いいっぽう、「ごはんをただ残してしまったにすぎない。そんなこと言ったらラーメンの汁まで全部飲むのか?」と、擁護派は僕からしたら強弁に聞こえるような理屈が多い印象。

「育ち」だとか「食育」にまで踏み込むのは今日はやめておきますけど、僕も「目がつぶれるよ」とか「1粒だって1000粒だって、作るのには同じ時間がかかるんだよ」などと言われて育ったクチだから、どうしてもこんなごはん粒の残し方は受けつけない。

いや、まず何より、見た目が悪いでしょう。 汚いじゃないですか。

よしんば食べきれなくて残すにしても、こんな残し方はないです。


一人で部屋で食べるのなら、好きにすればいい。

けど、人前ではやめてほしい。

っていうか、僕の前でやめてくれれば、それだけでいいや。

ひで爺
一緒に食事したくない相手とは、なんにも一緒にしたくないよね、ホントは。

投稿者:館長 | ごはん粒の思い出をいまだに引きずっています
2017年02月17日(金曜日)
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