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蚕糸博物館の男性限定企画ハーバリウムを作ってホワイトデーに贈ろう
前略
胃にはバリウム。
愛にはハーバリウムだぜ!
の館長です。
製糸業で栄えた「シルク岡谷」と岡谷蚕糸博物館
平成も終わるというこのときに、明治時代の話をしてもいいですか?
誰がなんと言おうとしますけど。
明治時代のはじめ、僕の故郷である岡谷(長野県岡谷市)の人々は、イタリア・フランスから導入された洋式製糸機械に創意工夫を重ね、諏訪式繰糸機を開発したそうな。
その製糸技術は全国に普及し、岡谷で生産された生糸の多くは輸出され「シルク岡谷」の名を世界に轟かせたのです。
三波春夫が歌い藤間紫が振り付けた『岡谷踊り』にも
【3番】
♪ハァ〜
シルク岡谷は 日本のスイス
(ハヨイヨイトナ〜)
カメラ 時計に オルゴール(ソレ)
岡谷踊りに はやしをそえて
ヨイト ヨイヨイ シャシャントナ〜
「日本のスイス」には、「大きく出たなぁ〜」と、子供の頃からいささか違和感を抱きつつ踊ったものですが、志と目標と風呂敷は大きいほどいい、ということを子供たちにも教えてくれてたのだと思います。
そうして岡谷は一大製糸業地に発展し、我が国の近代化に大きく貢献することとなったのです。
岡谷蚕糸博物館(シルクファクトおかや)開館
平成23年(2011年)には8点の繰糸機が「機械遺産」に認定。
(※機械遺産 第46号「岡谷蚕糸博物館の繰糸機群」)
群馬県の富岡製糸場は「世界遺産」ですが、こちらは「機械遺産」。
会話の中では、語頭をちょっと曖昧に発音すれば「世界遺産」だか「機械遺産」だか区別がつきにくくなるので、なんとなく世界遺産っぽく話を進めたいときにはそのようにするとよろしいかと思います。
よろしいかと思いますが、そうすることの意義があるのでしょうか?(人に聞くな)
平成26年(2014年)のリニューアルを機に愛称を「シルクファクトおかや」とし、現役で稼働する「(株)宮坂製糸所」を併設した、世界に類を見ない博物館として人気を高めてきています。
蚕糸博物館で男性限定ワークショップ ホワイトデーのためのハーバリウムづくり
そんな蚕糸博物館で今回、初の男性限定ワークショップ「ホワイトデーに手作りハーバリウムを贈ろう」が開催されると聞き、おそらく市内で一番乗りで申し込み電話をかけました。
こういうことを好んでやる男が多くいるような土地柄じゃないので、僕は電話口で念を押したのです。
「これ、本当に開催されます?」
すると係の人が「どんなに少人数でもやります!」と力強く答えてくださったので、弱気だった僕も力強く申し込みをしました。
とはいえ、開催日まで気が気ではありませんでした。
もしかしたら僕ひとりかもしれない……マンツーマンはイヤだなぁ……個別教室のトライ状態はイヤだなぁ……と不安ばかりが募ったのです。
でも、申し込みが最悪僕1人だったら、その1人がキャンセルしたら、誰もいなくなってしまうではないか!
この “初の男性限定企画” を、今後の “試金石” にすると書いてあったから、ここで企画不成立となったら、もう未来永劫、男相手の企画は組まれなくなってしまう……つまり、僕次第なんだ! 僕次第で岡谷の男たちの未来が変わるんだ!
……そんな使命感にも似た気持ちを抱いて、当日を迎えました。
(どう考えても大げさ)
思わず北島サブちゃんの歌が出ちゃうよね。
はぁ〜〜〜 ばりうむ〜 来たぜ 博物館〜♪(紅白出場決定!)
実は僕は蚕糸博物館がリニューアルしてからは1度も来てませんでした。(この蚕糸博物館不孝者めがっ)
これでようやく岡谷人としての面目が立とうというものです。
当時の工場を再現した “のこぎり屋根”。 “のこぎり屋根” の由来 受け付けを済ませ、スタッフの誘導で教室となる「まゆちゃん工房」へ。 工房の前には繭で作られたさまざまな人形が展示されています。 繭ひな人形 繭ガンダム 繭ガチャピンと繭ムック
みんな上手だよねぇ……。
やっぱり、何か “作ろうと思う人” は、 “作れる人” なんだと思い知るのさ。
人間、自分にできないことは本能的にやらないってよく聞くし。
僕の場合はなぜか、できもしないことをやりたいと思ってしまい、あげく案の定失敗するタイプ。
たぶん今回のハーバリウムも失敗するだろうなぁ〜と、作る前から思ってはいたんだ……。
何人分かの道具が用意されている。
つまり、僕ひとりではなかったということだ。ひと安心。
ハーバリウムは、「誰でも簡単におしゃれなインテリアを作ることができる」と書いてある。絶対にそんなことないと思う。
「誰でも簡単に」じゃないと思う。
僕には無理なんだ。(呆れるほど弱気)
さあ、グチグチ言ってないで始めなくちゃ。となりの68歳ダンディ氏に笑われてしまう。
このダンディ氏、すっごくやる気に満ちていて、しかも手際が良い。
今日一日、最強のライバルとなりそうだ。(おこがましい)
まず、空のボトルを見てイメージを膨らませる。
でも膨らまない……。
今日は蚕糸博物館ならではの、繭と生糸を使ったハーバリウムを作るため、まずは好きな色の繭を選ぶ。そして2種類あるペップ(花芯)のうち、好きなほうを選ぶ。
僕は朝、たまたまテレビで石黒賢を見たので、「青が散る」とその主題歌「蒼いフォトグラフ」にちなんで碧色にした。(動機がメチャクチャ) その繭をこのように花の形に切り開く。この時点ですでに不器用さの片鱗が窺える。 そして花型になった繭を剥がして数枚の花びらにする。
繭は何層もの構造になっているため、うまく剥がせば何枚にもなるという。
事実、参加者の1人は、1つの繭を6枚もの花にしていた。
なんという手先器用マン!
こういうのをホントの「手クニシャン」と言うのだぞ、 熊本国際スポーツ大会推進事務局 さん!
いっぽう、僕にとっては繭を剥がすという作業はかなりハードなプレイだった。
こういうのをホントの「ハードプレイ」と言うのだぞ、 熊本国際スポーツ大会推進事務局 さん!
ご覧のとおり、3枚にするのがやっとでした。
3枚くらいがちょうどいいよね?
これ以上だとちょっと暑苦しいよね?(←できないもんだから負け惜しみ)
これを選ぶのがまた難しい。
見てたらどれもこれも入れたくなってしまう。
ここでセンスと決断力が試されるのです。
僕の選んだもの。左端に見える糸みたいなものは生糸。これもまたこの蚕糸博物館ならではのもの。
繭でできた赤いハートも入れることにした。
だって今回はホワイトデー用だから。
僕に似つかわしくなくても入れなくちゃ。
オッサンだけど入れなくちゃ。
入れる順序とか配置とか、すごく難しい。
浮くもの沈むものがあって、浮くものを中途半端な位置に入れると、他の素材まで根こそぎ上に持ってかれてしまう。
今日の場合は繭の赤いハートがまさにそれ。
浮力がありすぎてとても扱いにくかった。
でも、それでも赤いハートは入れなくちゃ。
オッサンだけど入れなくちゃ。
すべてを入れ終えたら「完成」と言えないこともないけど、今回の場合は、あじさいの花びらにオイルがなじんで半透明になってからのほうが見映えがいいと教わり、しばし安置することにしました。
そして数日後……。
人に見せれば「きれい」と言ってくれます。
そりゃよっぽどの性悪じゃない限りはそう言ってくれるでしょう。
でも自分としては欠点ばかりが目につき、「もう1度チャンスを!」と心の中で懇願することしきり。
反対側から見たところ。しっかりと赤いハートがアピールしてます。
やっぱり入れてよかった。
オッサンだけど入れてよかった。
- シンプル・イズ・ベスト――使い古された言葉だけど、これは特にハーバリウムには至言。
僕は欲張ってあれこれ詰め込みすぎた。「初心者が陥りやすい」と講師にも言われていたのに、こういうところにも貧乏性が出る。 - それは色についても言える。ついつい何色も入れたくなるけど、くどくなるだけだ。
僕は欲張って赤・青・黄色、全部使ってしまった。チューリップかよ! 信号機かよ! - 妻や恋人がいる人は強い。
確立された愛の前にはとうてい太刀打ちできないのだ。彼らみんなうまい。
本当にハーバリウムが上手になりたいのなら、まず伴侶を持てということだ。
蚕糸博物館のブログに載ったよ!
■ 【男性限定】ハーバリウム制作体験 開催しました | 岡谷蚕糸博物館
3月14日はホワイトデー! 今回は初めて【男性限定】で参加者を募集し、プレゼントにも最適な「ハーバリウム(植物標本)」を制作しました。僕のハーバリウム(右)と、となりで作ってたダンディ氏のハーバリウムの写真が載ってた。
上の写真はどちらも男性の作品!!色の選び方や素材の配置にセンスが光ります。
こんなこと言われて嬉しいけど、スタッフがよっぽど性悪じゃない限りはそう言ってくれるでしょう。
ダンディ氏のはほんとセンスが光ってると思う。
しかもこのダンディ氏、ブログにも書いてあるけど、この日がちょうど結婚記念日(44回目)で、このあとサプライズで奥さまに作品を渡すのだそう。
悔しいほどの美談!!
心より お呪い お祝い申し上げます。
僕はハーバリウムづくりの技を “見て盗んで” いるところ。
昔ながらの職人気質だから、いちいち聞いたりしないで見て盗んでいるんだ。
ほんとは聞きたくても聞けないだけだけどね。
「ハーバリウム作り楽しい」なんて見出しだけど、僕の表情からは楽しさなんて微塵も感じられないよね。
だって必死なんだもん。
生きるか死ぬかなんだもん。
この日は新聞3紙が来ていて、僕は別の新聞社の記者に取材されたんだけど、うちではとってない新聞なので、どうなったのかは分かんない。
(男がハーバリウムを作る、というだけで新聞3紙が来るということから、いかに今回の企画がこの田舎においては画期的だったかがお分かりいただけると思う)
参加者のほとんどは奥さんか彼女に贈ると言っていたので、僕を取材した記者さんも「贈る相手は奥さまですか? 彼女ですか?」と聞くんだけど、「今後の進展次第では彼女にも奥さんにもなり得ます」としか答えようがなかった。
記者さん食い下がって、「好きな人ってことですか?」とか「友達以上ってことですか?」とか、やっぱりこのままでは記事にしにくいからなのか、落とし所を求めてくる。
最終的に僕は、「本気のバレンタインには、本気のホワイトデーで応えたい、と思っただけです」と答えた。
そう。
目には目を。本気(マジ)には本気(マジ)を。
ってことなのさ。
(言語チョイスおかしい)
ちょっと小粋なバレンタインをもらっちゃったもんですから、こちらとしても少しは特別なものを……そう思ってのハーバリウムだったのですが、これを贈るってのも、ただの自己満足かもしれません。
素人が初めて作った拙いハーバリウムなんて、あんまり価値がない。
だったらちゃんとプロのハーバリウマーの作品を贈ったほうがいい。
(冗談で「ハーバリウマー」って言ってみたけど調べたらホントにそう言うみたいでビックリしてるとこ)
でも僕は、“日本一プレゼント選びがヘタな男” だと自認しているのでしょうがない。今さら別のものは探せない。これでいくしかない。
じゃあ、せめてスイーツぐらいは添えて、ということで……
このセットでいかがですか、みなさん!
もちろん、金利手数料はジャパネットたかたと僕が折半で負担。
さらに今なら同じチョコレートをもう1つお付けします!
ぜひともこの機会に!
プリンターも付けちゃえ!
―― へのコメント。