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松本麗華(オウム・松本智津夫死刑囚の三女/アーチャリー)の実名・顔出しインタビューについて思うこと
前略
「NEWS ZERO」は、偏見ZEROでやってほしいですね。
の館長です。
オウム真理教による地下鉄サリン事件から20年となる今日、3月20日。
その前日に、松本死刑囚の三女で、かつて「アーチャリー」と呼ばれた松本麗華(まつもとりか)氏が、実名・顔出しで「NEWS ZERO」のインタビューに応じていました。
松本麗華(オウム・松本智津夫死刑囚の三女/アーチャリー)の実名・顔出しインタビュー
今回インタビューを受けようと決意した理由は?
地下鉄サリン事件について知っていたか?
松本死刑囚逮捕の日の様子
14歳の頃の心境
2004年、9年ぶりに父である松本死刑囚と面会が叶う
麗華氏が「調子どう?」と聞くも、松本死刑囚は「う゛ん」「う゛ん」と唸るように答えるのみ。
麗華氏の現在
教団との関係は?
父・松本死刑囚について。“指示”はあったのか?
自分のことを大切にしてくれた人たち(教団の信者)が重大事件を起こしてしまったことについての“やりきれなさ”からの涙に見えた。
(これこそは僕の勝手な印象ですが、おそらく図星だという自信はあります)
以上でインタビューは終了。
スタジオにはオウム事件に長年関わってきた紀藤正樹弁護士と下川美奈デスク。
お2人とも、今回、麗華氏が自ら実名・顔を出して取材に応じたことについては、「一歩踏み出した」として評価。
【下川美奈デスク】
「ただ、彼女の妹(四女)は、この日、父の罪の重みや被害者への謝罪をつづったファックスをメディア宛に送ってきている。それに比べ麗華さんはまだ現実を見ていない。特に父親の罪については、直視していない印象を持った」
【紀藤弁護士】
「松本死刑囚の事件関与というのは、裁判でも認定されているとおり、裁判官も13人も死刑囚を出して、そこで認定している事実から見ると、やっぱり客観的にも動かしようのない事実。そこについて彼女が分からないと言い続けているかぎりは……。
やはり、遺族に対して『分からない』ではなくて、少なくとも謝罪であるとかね、申し訳ない気持ちというものを、もう少し出していただきたいなと思う」
そしてこのコーナーの締めは、メインキャスター・村尾信尚氏のコメント。
こうした放送内容に対しては、以下のような意見があった。
この放送見たけど、確かに取材してたディレクター?のインタビュアーも、スタジオのコメンテイターもキャスターも、集団でボロクソに言ってた。
ZEROは偏向報道だって言われてた理由がやっと解った。
まるで加害者本人と同罪のような物言いで印象操作してるんじゃないのか?
加害者の親ならまだしも、当時小学生の子供だ。
「父親がサリンの指示をしたと思うか?」
『父と何も会話できない今は、真実を確かめようがないから分からない』
って受け答えをして、なんで「現実から逃げてる」「事の深刻さが分かってない」「何で謝らないんだ」ってコメントができるのか?
被害者側に叩かれるのが嫌だからって、簡単に加害者関係者まで極悪人にしてはいけないと思う。
……このように、麗華氏がどうこう以前に、番組の作り方に極端な偏りがあったとする意見がかなり目についた。
その点については僕も同感。
NEWS ZEROはまず、「麗華氏にも罪がある。被害者に謝罪すべき」ということを前提で制作していたように感じた。
麗華氏のことを、人がそれぞれどのように思おうと自由だけど、報道番組がここまで公平を失するのは危険な気がする。
そのくせしっかりと麗華氏の本の宣伝は怠らないし……。
何か“取引”があったのかと思わせますよねぇ。あったんだろうけど。
こういうことされると、いろいろと番組を信じられなくなるけど、ここは我慢しときます。
一方、麗華氏自身についての「肯定」と「否定」意見を一部取り上げると……。
【肯定】
・当時12歳の彼女もまた被害者の一人だ。
・親は選べない、娘には責任はない。
・犯罪者の家族だからといって、犯罪者と同じ罪を背負って生きていかなくてはいけないの?親ならともかく、子供だった彼女にそれを求めるのは間違ってる。
【否定】
・父親がしたことを娘に全て押し付けるのは間違っているが、松本麗華が本を出して、気持ちわかって的なことを述べるのも間違ってる。被害者の気持ちを逆なでする、傷つける行為。
・認めないのはまだ信者だからか? 結局は本の宣伝で金儲けしようとしてる。被害者ぶってはいけない。
・親がした事でも、謝罪の気持ちは必要だ。
僕はこれらの意見それぞれごもっともなところはあると思う。
のんきに「ごもっとも」なんて言ってられるのは、僕が当事者ではないからなのだろう。
僕が被害者だったら、たぶん犯人の家族までも同罪として憎むだろうし、頭では分かったとしても心が許さないだろう。
逆に、僕が麗華氏の立場だったら、自分の父をかばうかもしれないし、父は父、自分は自分、と思ってもらおうとするかもしれない。
実際は僕はただの第三者。だから上記の“賛否”について、どちらにもうなずけるなんてことができてしまうんだ。
ただ、たとえ自分に非がなかったとしても、自分の家族が悪いことをしたら、謝るのが普通だとは思う。
謝る“べき”とか云々じゃなく、謝るものなのだ、普通は。
それを、麗華氏はしない。
例えば、まったく心にもないとしても、謝っておいたほうが“得策”と考えて謝る手もあるし、そんなことは彼女も分かっているだろう。
でも謝らない。
四女である妹が謝罪のファックスをメディアに送ったことはおそらく知っているだろう。
でも謝らない。
僕は彼女のこの“謝らなさ”に、覚悟と諦めみたいなものを感じた。
冒頭に「麻原彰晃の娘として生きていこうという気持ちになった」とあるように、もう一生、松本死刑囚の三女として、元アーチャリーとして、オウム関係のことで生計を立てていくしかない――そんな覚悟というか、諦め。
アルバイトなどで生計を立て、周囲の人には “三女” と知られないように生きてきた彼女が、今回、実名・顔出しでテレビに出れば、当然、もうこれからはみんなの知るところとなる。
こうなれば、今までのようにアルバイトもおいそれとはできないだろう。
ならば、もう “三女” として、“三女” を使って生きていくしかない。
そう生きていくしかない彼女を「かわいそう」と感じもするが、言いたくはない。
被害者は、どう生きていくか以前に、生きていくこと自体を奪われているんだから。
改めて、亡くなった方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
結局みんなに残ったのは「不幸」だけだ。
2015年03月20日(金曜日)
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