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乙武さんと例の店まだ収まらず。& 恐怖を覚えたツイート法。
前略
みんながバファリンのようだったら良かったのにね。 の館長です。
そうです、優しさです。
みんながみんな、バファリンのように、半分が「優しさ」でできていたら、揉め事も少なくなるでしょう。
但し、もう半分が「無慈悲」でできていたら……。
けっこう、一か八かの世の中になると思います。
先日からのこの事件。
乙武さん擁護派にしても、お店擁護派にしても、どちらにしてもそこに「優しさ」があまり見えません。(僕も含めてですけど)
対立の構図ができると、どうしても相手を打ち負かすことにのみ、とらわれてしまうのですね。
今日は、銀座で夕食のはずだった。「TRATTORIA GANZO」というイタリアンが評判よさそうだったので、楽しみに予約しておいた。が、到着してみると、車いすだからと入店拒否された。「車いすなら、事前に言っておくのが常識だ」「ほかのお客様の迷惑になる」――こんな経験は初めてだ。
— 乙武 洋匡さん (@h_ototake) 2013年5月18日
乙武さんのこのツイートで始まった今回の騒動。
■ 車椅子なら事前連絡が必須? 乙武洋匡を「入店拒否」にした店に賛否 : J-CASTニュース
予約していた人気レストランへ到着すると「車椅子だから」と入店拒否された―。作家、乙武洋匡さん(37)が「銀座での屈辱」として語った入店トラブルが波紋を呼んでいる。
いろいろまとめられてましたが、この「Togetter」が最もバイアスが無く、両者のツイートのみで構成されていますので、これを挙げておきます。
上記「Togetter」の最後の乙武さんのツイート
「ありがとうございます。ぜひ、次回は事前に車いすである旨をご連絡してからお伺いしますね!」
これをもって無事に手打ちとなったと思ったのですが……。
約2日後の20日になって店主が“新たな事実”とも取れるツイートをしました。
お店はビルの2階。エレベーターはあるが、2階には止まらない仕組みだという。「それはホームページにも書いてあるんだけどね」――ぶっきらぼうに言う店主。「ちょっと下まで降りてきて、抱えていただくことは…」「忙しいから無理」「……」「これがうちのスタイルなんでね」以上、銀座での屈辱。
— 乙武 洋匡さん (@h_ototake) 2013年5月18日
乙武さんの↑このツイートに対するものです。
店内は段差があり車椅子の方は事前に御連絡がないとご案内が難しいと伝えましたが「うちのスタイルなんでね」と言ってはない事です。最後にお断りしてしまい申し訳ありませんでしたと頭を下げ謝罪しました。ツイッターは自由で楽しい情報源として使っていましたが、私の過去の行き過ぎてしまった
— 高田晋一( Ganzo)さん (@takosin) 2013年5月20日
誰も録音・録画してるわけじゃないので、「言った言わない」が出なきゃいいけど……と思っていたら、出ちゃった感じ。
これまでは一応、ツイートの内容についてはどちらも「事実のみを言っている」ことが前提になっていたはずですが、こうして齟齬が出てくると、どちらかが「事実でないこと」をツイートしたことになります。
それはちょっと、せっかく“和解”が見られたところで、新たな問題となってしまいます。
コトがコトだけに、僕だってうっかりしたことを言って叩かれたくないです。いつも言ってるように、打たれ弱さには定評がありますから。
だから叩かれにくいことを言っておこう、というわけじゃないですが、僕が思うのは、とにかく、
「弱者に対しては、どんなに手間・コストがかかろうと、優しくあらねばならない」
ということです。
無条件にこのように思うようになったのはわりと最近です。
なぜなら、自分自身がその「弱者」になってきたから、かも知れません。
若いときのように走れません。階段を昇り降りできません。ごく限られた範囲しか目が見えません。しっかり記憶ができません。すぐむせます。傷が治りにくいです。疲れが一生取れません。……などなど。
身障者ということだけでなく、単に年を取るだけでも人間どんどん不自由になっていくことを、若くて元気なときには思い描けない。
それ自体は罪ではなくても、知ろうとしない、理解しようとしないことは罪だと思います。
だから、弱者に無条件に優しい社会というものは、建前でもいいから念頭に置いていかなきゃならないと思うのです。
ですが、しかし……。
今回の場合、乙武さんは銀座にいる段階では「弱者」だったかもしれませんが、その後ツイートした瞬間から圧倒的強者になったと僕は思っています。
このへんのことは、言うと怒られる恐れが多々ある部分なんですけど。
いろいろな記事を読みましたが、その中から以下を挙げておこうと思います。
以下、どれもがわりと「反・乙武さん」になっています。
でもそれは、僕が全面的に「反・乙武さん」であることを意味するものではありません。
■ 車いすでの入店を拒否され人としての尊厳を傷つけられた乙武洋匡氏が無慈悲な店名晒し上げツイート
両手足がない障害者としての半生を記した本『五体不満足』の著者で有名な乙武洋匡氏が、車いすでの入店を拒否されたうえに失礼な態度を取られたことに怒り、無慈悲な店名晒し上げツイートを行ったそうで。これはほんと、最初に僕も思いました。日本のバリアフリー環境が整っていないことを訴えたいのであれば、店名を出す必要はないわけです。それをあえて出すのは、つまり「攻撃しろ」と。約61万のフォロワーに対して「この店はこんなに悪いヤツですよー!」とシュプレヒコールをあげてるわけです。
いや、たとえ「攻撃」させるつもりなんて無い、と言ったって、そうなることは僕から見てもすぐ分かります。
僕でさえ分かることを、乙武さんが分からないわけがない。
この件についてはまた後述します。
そう。このお店に「お灸をすえる」のは必要だったかもしれませんが、今回のはどうしたってオーバーキルに見えます。そして乙武さんは、店名を名指しでの感情的なクレームを60万人に発信すべきでは無かった。正直これだけで小さい店なら簡単に潰れてしまう。誰かが言っていたが、これは明らかにオーバーキル(やりすぎ)である。
最初っから、力の差が歴然なのです。
■ 弱者を気取った強者=車椅子の王様・乙武氏の横暴極まれり : つぶやきかさこ
「五体不満足」の乙武洋匡氏が、 予約していた銀座のレストランで、 車椅子だからと入店拒否された件で、 店名を晒してツイッターで批判。 店に非難が殺到しているというが、 今回の騒動はあまりにも乙武氏がひどい。 弱者を気取った強者が王様気取りで弱者をぶっ潰す。 とんでもない事件だ。後半部分に同意です。今回の乙武氏の行動は、店のぶっきらぼうな対応があったとしても、
あまりにも非常識すぎる。
こういうおかしなクレーマーがいるから、
ますます多くの店では、
車椅子の方を受け入れると、どんな文句言われるかわからないから、
事前に断ってしまった方がいいと思うのではないのだろうか。
逆効果だと思う。
こんなことで騒ぎになって、今後本当に乙武さん含め車椅子の方々のためになるんでしょうか?
「乙武さんが身障者だから思いやりを持って接しよう」
じゃなくて、
「60万フォロワーの乙武さんを怒らせたら怖ぇーから、丁重に扱わなきゃ」
になるだけじゃないかなぁ。
いや、結果的に丁重に対応されるのなら、そこに至る心情や考慮などどうでもいい、と言うなら仕方ないですけど。
乙武さん以外の車椅子の方々は上記のように事前に避けられてしまいそう。
「当店では構造上、車椅子の方の安全を確保することが困難なため」とか、体よく回避する店が出ても不思議じゃない。
実際に今回のお店に行ってみた方のレポートを見ると……。
■ 乙武氏ツイートの銀座の店に行き、店主に取材しました : つぶやきかさこ
月曜日の昼間に、乙武氏が「入店拒否された」という銀座の店に行き、 タイミングよく店主がいたので、突然でしたが取材のお願いをしたところ、 丁寧に対応していただきました。このような立地・構造で営業せざるを得ないお店は、日本にはまだたくさんあるのではないでしょうか。
以下については、乙武さん云々ではなく、この件に乗じて騒いでいた人たちに対する意見に共感したので載せておきます。
「グローバルいなかっぺババア」が最高。有吉級のあだ名センスだと感心しまくりました。
それにもましてクソなのが取り巻きの馬鹿連中だよ。
まずグローバルいなかっぺババア、メイロマ。
ほんと、「めいろま」苦手。
「イギリスでは」「イタリアでは」ばっかり。
もう、日本のことに口を挟まないでください。
https://twitter.com/huckleberry2008/status/335746232343465984
一つ確実に言えるのは、彼がああいうツイートをしたからたいって、差別が減ったり、嫌な思いをする人が減ったりするわけではないということ。逆に、接客業は車椅子の人に対する恐怖心だけが増大する。結果、腫れ物に触るような扱いに。それは差別が別の形で現れただけ。
https://twitter.com/huckleberry2008/status/335746429479952384
つまり彼のツイートは彼の目的を達することにはならない。これだけは分かってほしい。
https://twitter.com/huckleberry2008/status/335746831181037568
彼はむしろ車椅子の人をこれまで以上に生きづらくしている可能性すらある。
どうしたハゲ、悪いものでも食ったか。
笑。 口は悪いけどごもっともだと思いました。
いつもは ハックル さんのこと、好きじゃない(むしろ嫌い)んですが、今回のこのツイートはほんとどうしたんでしょう。悪いもの食ったとしか思えない!
そしてまた、「グローバルいなかっぺババア」こと「めいろま」ですが……。
■ 差別意識のないめいろまさんの金玉発言 : つぶやきかさこ
障碍者差別だと騒いでいる方が、 金玉はあるんでしょうか?って日本では犯罪レベルの暴言ですが、 差別意識のない、人権意識の高いめいろまさんにおいては、 このような発言を平然とできる感覚がすごいです。 イギリスで裁判したらどうなりますかね?この発言。「めいろま」は、さかんに「イギリスでは」だの「イタリアでは」だの言ってますけど、そのイタリアでは最高裁判所が、この「玉なし」発言は犯罪だとの判断を下しているじゃないですか。
こんな人に人権だの差別だの語って欲しくない。
先ほど、「この件についてはまた後述します」と言った件。
この、日本のバリアフリー環境が整っていないことを訴えたいのであれば、店名を出す必要はないわけです。それをあえて出すのは、つまり「攻撃しろ」と。約61万のフォロワーに対して「この店はこんなに悪いヤツですよー!」とシュプレヒコールをあげてるわけです。
「この店はこんなに悪いヤツですよー!」とシュプレヒコールをあげてる
のがよく分かる部分があるんですが、僕が見たところどこにも取り上げられてなかったので、せめてここに記しておきたいと思います。
.@takosin 高田さま、ご丁寧にご連絡ありがとうございます。また、本日は結果的に予約に穴を開けてしまい、申し訳ありません。こちらが事前連絡を怠ったことで、お店に不測の事態を生んでしまったことにも、お詫び申し上げます。(続く)
— 乙武 洋匡さん (@h_ototake) 2013年5月18日
.@takosin ですが、15分ほど階下でお待ちしたのち、ようやくホールの男性スタッフが「手が空いたので、いまから下に行きます」と私の連れに言ってくださったのを押し止めるようにして、わざわざキッチンから出てきて「事前に連絡をいただかないと」と拒んだ意図は理解できませんでした。
— 乙武 洋匡さん (@h_ototake) 2013年5月18日
.@takosin また、「忙しいから対応は無理」なはずなのに、店主みずから階下まで降りてきて、こちらの非をなじられたことにも驚きました。「その余裕があるなら、ご対応くださっても…」というのが正直な思いでした。もちろん、こちらもあらかじめご連絡すればよかったのでしょうが。
— 乙武 洋匡さん (@h_ototake) 2013年5月18日
一見、店主の「@takosin」に向けたリプライの形を取りつつ、@takosinの前に「.(ピリオド)」が付いてます。
ツイッターをやってる方はご存知でしょうけど、そうでない方のために念のため説明しますと、普通にリプライするときは、
「@takosin 高田さま、ご丁寧にご連絡ありがとうございます。」
このようになりますが、これだと、乙武さんと高田さんの双方をフォローしている人のTLにしか、このツイートは現れません。
が、これにピリオドが付くことによって、
「.@takosin 高田さま、ご丁寧にご連絡ありがとうございます。」
このようになると、乙武さんをフォローしているだけで、このツイートをTL上で見ることができます。
この事件の前に、乙武さんと高田さんの双方をフォローしているという奇特な方はそうはいないんじゃないでしょうか。
でも、乙武さんだけをフォローしている人は61万人です。
たった一つ「ピリオド」を付けるだけで、61万人のフォロワーにたやすく見せることができるわけです。
つまり乙武さんは、高田さんへのリプライの形を取りながら、自分のフォロワー61万人全員に見せるよう、ツイートしていたということです。
これを見るとやはり、
と受け取られても仕方ないと思うのです。61万のフォロワーに対して「この店はこんなに悪いヤツですよー!」とシュプレヒコールをあげてる
店主の高田さんにだけ文句があるのなら、普通のリプライ形式でいいわけですもん。
いや、むしろ高田さんだけに言うべきじゃないですかね。
今回僕としては、店名を晒したことよりも、その後のこの部分がどうにも受け入れがたかったのでした。
乙武さんに強烈な恐怖を覚えた、とでも言いましょうか。
でも考えてみれば、別に聖人君子じゃないんですし、聖人君子である必要もないんですから……。
乙武さんへの畏敬の念が、過剰な期待や勝手な偶像を作ってしまっていたみたいです。
乙武さんだって怒ることはありますよね、そりゃ。
今回も何か店主が「越えちゃいけないライン」を越えちゃったのかもしれないし……。
最後に……。
私の考え方は、極論を言えば「コストに見合わなければ障害者は切り捨てていい」という立場に基づきます。資本主義の社会において、マイノリティが通常後回しになるのは当然です。もちろん提供者も鬼ではないので、例えば製造業なら極力ユニバーサルデザインにするように心がけるはずですが、それは障害者もその商品を購入できるようにすることで、僅かでも利益を高めようとしているからだと思います。togetter.com/li/505045#c108…
— かなえさん (@kanade00lacks) 2013年5月19日
今回、これがいちばん恐ろしかった。
前述のとおり、社会は本来、「弱者に対しては、どんなに手間・コストがかかろうと、優しくあらねばならない」と思う。
「コストに見合わなければ障害者は切り捨てていい」?
「資本主義の社会において、マイノリティが通常後回しになるのは当然」?
そんな資本主義って、何の価値があるの?
全部消えて無くなったほうがマシだ。
天国はバリアフリーだろうか?
―― へのコメント。