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アートたけし展でビートたけしの作品を観て思ったこと
前略
「天は二物を与えず」と昔から言いますが、
正しくは、
「天は “一物も無い者には” 二物を与えず」
ってことですな。
の館長です。

その代わり、突出した「一物」のある人には、天は惜しげもなく二物、三物と与えまくりますね。
なんてヤツだ、天ってヤツは!
そんな「天」が味方する一人に、ビートたけしがいると思うんです。
お笑いはもちろん、映画監督としても数々の栄誉に輝き、また俳優としても評価され、このたび22年ぶりハリウッド映画出演も決まったそうじゃないですか。
まさに「才能の百貨店」!
具体的に言えば「才能の松屋銀座」!
そのビートたけしが松屋銀座で「アートたけし展」を開くと聞いて、僕は知り合いのパートたけし君の協力で前売券を購入し、行くことにしました。
パートたけし君は、単にパートタイマーとして真面目に働く中年です。
ビートたけしに二物、三物と与えまくった天が、なおも何かを与えまくっているのか、この目で確認しなくてはいけません。
慣れないうえに不似合いで分不相応な銀座という街へ、またもや行かねばならない。
勇気と変な汗を出して頑張って行くぞい!
ビートたけしのアート作品展「アートたけし展」を観に松屋銀座へ行った、の巻
銀座に降り立った。 いつ来ても落ち着かない。 松屋銀座が見えてきた。 何年ぶりだろう?はっきりは分からないので「久しぶり」としておこう。
松屋銀座に着いたけど、外からは「アートたけし」のアの字も窺えない。ほんとにやってんの? と不安になる。もしかして、松坂屋と間違えた?(と思ったけど松坂屋はすでに無くなったようだ)
とにかく階を上がってみることにする。 見ろ! 人がゴミのようだ! とまでは言わないが、見ろ! 人が小さい人のようだ!(それ当たり前じゃん) エスカレーターを上がったらやっと「アートたけし」の文字が!良かった、間違えてなかった。 松坂屋じゃなかった。
お花もたくさん届いている。 その向こうに見えたよ、入り口が。 正面玄関。 西島秀俊の花が一番に目に飛び込んでくる。 TVタックルも当然。 なまじ前売券があるので、受付のキレイなお姉さんとのやり取りは今回は無しだ。無いんだ。無いんだよぉ。 客層は実に幅広い印象。特にこの日はオバさまたちが多く、いまだ盤石のたけし人気の理由を垣間見た気がしました。
会場内は大きく6つのコーナーに分かれています。
1.へんな人たち(たけしにとって人間はこう映る)
――いろんな人物を描いた絵画を展示。
2.どこかにある世界(見えているもの、決して見えないもの)
――空想っぽい絵画など。(←ちょっと適当)
3.立体調査(三次元で表す)
――立体・半立体オブジェなど。分解した機械を貼り付けたものやら。
4.カネとオンナとクルマ(たけしがモチーフにしたがる3つ)
――クルマと男女カップルのいる風景。ほとんどの作品に猫もいる。
5.たけしの版画
――版画作品。 大胆なタッチと色づかいの絵画と違って、こちらはかなり繊細な印象。
6.ビートたけしと北野武とアートたけし
――ヴェネツィア国際映画祭で授与された金獅子、銀獅子のトロフィーや、フランス芸術文化勲章(コマンドール/シュバリエ)が展示されている。今回が初公開だそうだ。
金獅子の精細な造りに比して、銀獅子のアバウトすぎる造形には笑いました。笑ってやりました。
って、いま調べてみたら、金獅子もこんなんなってた!

で、たけしの受賞シーンを探してみたら……。

会場にあったのはもちろんこれ。
銀だからアバウトな造りってわけじゃなくて、すべてのデザインが変わったんですね、きっと。
このほか、たけしへのインタビューや、たけしにゆかりのある人々(阿川佐和子、大竹まこと、江口ともみ、クマさんこと篠原勝之ら)からのコメントなどが15分程度のムービーとして会場内の一角で上映されていました。
ムービー内で阿川佐和子らが、今回の作品の中で自分が最も気に入った作品を1つ選ぶことをしていたので、僕も1つ選ぶつもりで観て回ることに。
で、その作品のポストカードを買って帰ろうと、そう決めたわけです。
そこそこおカネに余裕のあるマダムたちが多いから、お勘定場も賑わいを見せてました。たけし作品のレプリカ的なものは約4万円で販売されていましたが、しっかり注文していくマダムもちらほらで、さすが銀座だなぁ、と感心しきりの僕氏。
僕はといえば、せいぜい気に入った作品のポストカードを買うくらい。あとクリアファイルとか。
それが庶民の正しい鑑賞作法であります、たぶん。
これは絵画の中で2番目に好きになったもの。1番好きなものはポストカードになっていなかったのが残念。
これも好き。「カネとオンナとクルマ」のコーナーに分類されるものです。
1番好きなのはこれと同じく「カネとオンナとクルマ」の中のもので、このようにクルマの前にカップルがいるのですが、背景のブルーがとにかく凄い。吸い込まれるようです。いや実際吸い込まれました。ダイソン並みの吸引力。九死に一生を得ました。
ウワサに聞いてた「キタノブルー」の一端を観た気がしたのですが違いますか?
キタノブルー
「キタノ映画」のビジュアル面での特徴として、画面全体のトーン、小道具の色などに青が頻繁に使われるというものがあり、気品があるとして「キタノブルー」と呼ばれる。
特に『ソナチネ』など中盤までの作品において顕著で、ヨーロッパで高い評価を得た。
突然の雨により画面が青一色になったのがきっかけとされる。極力余計な色を使用しないようにしていたことから、以降青を意識するようになったという。ただし『Dolls』からはキタノブルーの傾向は薄れている。
すべての作品を観てみて、僕は、天はビートたけしという人に二物も三物も四物も与えまくっている、と確信しました。
なんてえこひいきなヤツなんだ、天ってヤツは!
僕は特にビートたけしのファンというわけではありません。 もちろん、ビートきよしのファンというわけでもありません。 もちろんとか言うなや。
たけしのお笑いや映画やアートのことも、正しく評価できるなんて思っていませんし、評価するつもりもありません。
ただただ、作品を観て「いい!」って思っただけです。
ムービーの中でクマさんも言ってました。
「(たけしの作品は)観たまんま。観てあれこれ考えるもんじゃない」って。
だから僕も何も考えずにただ「いい!」で留めておきます。(ちょっとキタノブルーがどうとかマタニティブルーがどうとか理屈を考えちゃいましたけど……)
なんだかんだで、すげぇ人ですな、たけしって人は。
さて……。
恥ずかしいからと拒んだんだけど「記念に」と言われて、「記念」のためなら女房も泣かす僕は思いきって撮ることに。女房いないくせに。
ネコ運転手のほうへ体を寄せようと気をつかったつもりが、「部長の子を身ごもったOL」みたいなポーズに。
これがキタノブルーならぬマタニティブルーの正体だったのか!!
「お客さん、どちらへ?」
「とりあえず、産院まで」
……そんな結末にちょっとガッカリしながらも、ココロ揺さぶられる作品の数々を鑑賞できた満足感に包まれ、帰路につきましたとさ。
めでたしめでたし。
アートたけし展【東京会場】
会期:2016年2月25日〜3月7日
場所:松屋銀座8階イベントスクエア
住所:東京都中央区銀座3-6-1
お問い合わせ:松屋銀座 03-3567-1211(大代表)
開館時間:10:00〜20:00(入場は30分前まで。最終日は17時閉場)
チケット:大人1,000円/高大生700円/中学生500円/小学生300円
URL:http://art-takeshi.com/【大阪会場】
会期:2016年3月16日〜3月28日
場所:阪急うめだ本店9階 阪急うめだギャラリー
住所:大阪府大阪市北区角田町8-7
お問い合わせ:阪急うめだ本店 06-6361-1381
開館時間:日曜〜木曜 10時〜20時(入場は30分前まで)/金、土 10時〜21時(入場は30分前まで)
※3月28日は18時閉場(17:30最終入場)
チケット:一般1,000円/大学・高校・中学生700円/小学生以下無料なお、本展は以下の巡回も予定しております。
詳細は後日掲載してまいります。
※開館時間及び入場料は開催会場によって異なります。【宮崎】
会期:2016年4月29日〜6月5日
場所:みやざきアートセンター【石川】
会期:2016年夏
場所:金沢21世紀美術館 市民ギャラリー【福岡】
会期:2016年9月2日〜10月10日
場所:福岡アジア美術館【長崎】
会期:2017年春
場所:長崎県美術館【愛知】
会期:2017年秋
場所:名古屋他、全国巡回開催予定

部長にはちゃんと責任とってもらいなさいよ。
―― へのコメント。